○久留米広域消防本部患者等搬送事業に対する指導及び認定に関する要綱

令和3年3月30日

消防本部告示第2号

(目的)

第1条 この要綱は、久留米広域消防本部管轄区域内に存する患者等の搬送事業を行う民間事業者に対し、必要な指導を行うとともに、一定の基準に適合する患者等搬送事業者の認定を行うことにより、患者等の生命及び身体の安全を図ることを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 患者等 寝たきりの者、車椅子又は寝台を必要とする傷病者等をいう。

(2) 患者等搬送事業 患者等を搬送するために必要な構造又は設備を備えた自動車(以下「患者等搬送用自動車」という。)を使用し、患者等を医療機関、社会福祉施設等に搬送する業務をいう。

(3) 患者等搬送事業者 患者等搬送事業を行う事業所の経営者又は管理責任者をいう。

(4) 認定事業者 第24条の認定を受けた患者等搬送事業者をいう。

(5) 乗務員 患者等搬送用自動車に乗務し、患者等搬送事業に従事する者をいう。

(患者等搬送事業の基本原則)

第3条 消防長は、患者等搬送事業者に対し、次の各号に掲げる基準により必要な指導を行い、利用者の安全と利便の確保を図るものとする。

(1) 患者等搬送事業者は、患者等からの通報の適正処理及び患者等の搬送技能の向上に努めること。

(2) 患者等搬送事業者は、生命に危険があり、又は症状が悪化すると認められ、緊急に医療機関その他の場所に搬送しなければならない患者等は、搬送の対象としないこと。

(3) 患者等搬送事業者は、当該事業の社会的責任を十分自覚し、関連法規を遵守すること。

(消防機関との連携)

第4条 患者等搬送事業者は、次の各号のいずれかに該当した場合、患者等の所在する場所、状態、既往症、かかりつけ医療機関等の情報を消防機関に通報し、救急自動車を要請すること。

(1) 患者等の搬送依頼があったときの内容、症状の聴取結果から緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合

(2) 患者等の所在する場所に到着後、当該患者等の症状等から緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合

(3) 患者等の搬送途上において、当該患者等の症状が悪化し、緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合

2 患者等搬送事業者は、前項第1号に該当する場合、乗務員を派遣しなければならない。

(乗務員の要件)

第5条 乗務員は、満18歳以上の者で、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 別表第1に掲げる患者等搬送乗務員基礎講習(以下「基礎講習」という。)を修了した者

(2) 別表第1に掲げる基礎講習を修了した者と同等以上の知識及び技能を有する者として消防長が認めた者

(適任証の交付)

第6条 消防長は、前条に規定する者に対して、患者等搬送乗務員適任証(第1号様式。以下「適任証」という。)を交付するとともに、適任証交付簿(第2号様式)及び適任者台帳(第3号様式)に記載し、保存するものとする。

(特例適任証の交付)

第7条 第5条第2号の規定の適用を受けようとする者は、特例適任者申請書(第4号様式)により消防長に申請するものとする。

2 消防長は、特例適任者申請書を受理した場合、その内容を審査し、別表第2に定める特例適任者と認められるときは、申請者に対し適任証を交付するとともに適任証交付簿及び適任者台帳に記載し、保存するものとする。

(適任証の有効期限)

第8条 適任証の有効期間は、交付日から2年間とする。ただし、第10条の規定により別表第1に掲げる患者等搬送乗務員定期講習(以下「定期講習」という。)を受けた者については、更に2年間有効とし、それ以降も同様とする。

(適任証の携行)

第9条 乗務員は、患者等搬送事業に従事するときは、適任証を携行し、業務を行うこと。

(定期講習の受講)

第10条 患者等搬送事業者は、適任証の交付を受けた乗務員に2年に1回以上、定期講習を受講させること。

(受講の申請)

第11条 基礎講習及び定期講習を受講しようとする者は、患者等搬送乗務員講習受講申請書(第5号様式)により消防長に申請するものとする。

2 消防長は、患者等搬送乗務員講習受講申請書を受理したときは、患者等搬送乗務員講習受講票(第6号様式)に受講日時、講習場所等の必要事項を記載し、申請者に交付するものとする。

(適任証の再交付)

第12条 適任証を亡失し、又は滅失したときは、適任証再交付申請書(第7号様式)により消防長に再交付の申請を行うものとする。

2 消防長は、前項の申請を受けたときは、適任証再交付申請書の内容を審査のうえ、適任証交付簿及び適任者台帳と照合し、支障がないと認められた場合、申請者に適任証を再交付するものとする。

なお、消防長は、適任証の再交付を行った場合、適任者台帳にその旨を記載するものとする。

(運行体制)

第13条 ストレッチャー及び車椅子等を固定できる患者等搬送用自動車による患者等搬送事業を行う患者等搬送事業者は、患者等搬送用自動車1台につき第5条の要件を満たす2人以上の乗務員をもって業務を行わせること。ただし、次に掲げる各号のいずれかに該当する場合は、第5条の要件を満たす乗務員を1人とすることができる。

(1) 乗務員以外に医師、看護師又は救急救命士が同乗する場合

(2) 退院の場合

(3) 医師の指示による入院、転院又は通院で患者等の容態が安定している場合

(4) 社会福祉施設、保養施設等への送迎の場合

2 車椅子のみを固定できる患者等搬送用自動車(以下「患者等搬送用自動車(車椅子専用)」という。)による患者等搬送事業を行う患者等搬送事業者は、患者等搬送用自動車(車椅子専用)1台につき第5条の要件を満たす1人以上の乗務員をもって業務を行わせること。ただし、搬送中の患者等の容態が急変する可能性がある場合等については、医師等を同乗させ、又は第5条の要件を満たす乗務員数を2名以上とするなど、対応に必要な体制を確保するものとする。

(患者等搬送用自動車の要件)

第14条 ストレッチャー及び車椅子等を固定できる患者等搬送用自動車は、次の各号に掲げる構造及び設備を有するものであること。

(1) 換気及び冷暖房の設備

(2) 乗務員が業務を実施するために必要なスペース

(3) ストレッチャー及び車椅子等を使用したまま固定できる構造

(4) 携帯が可能な通信機器等連絡に必要な設備

2 患者等搬送用自動車(車椅子専用)は、次の各号に掲げる構造及び設備を有するものであること。

(1) 換気及び冷暖房の設備

(2) 乗務員が業務を実施するために必要なスペース

(3) 車椅子を使用したまま固定できる構造

(4) 車椅子の乗降を容易にするための装置(スロープ、リフト等)

(5) 携帯が可能な通信機器等連絡に必要な設備

(積載資器材)

第15条 患者等搬送用自動車には、別表第3に掲げる資器材を積載すること。

(車両の外観)

第16条 患者等搬送用自動車は、サイレン又は赤色警告灯を装備するなど、救急車と紛らわしい外観を呈してはならない。

2 患者等搬送用自動車は、別紙1の要領により表示するものとする。

(消毒の実施等)

第17条 患者等搬送用自動車及び積載資器材の消毒は、次の各号に定めるとおりとする。ただし、医師から消毒について特別な指示があった場合は、指示に基づいた消毒を行うこと。

(1) 定期消毒 毎月1回以上

(2) 使用後消毒 毎使用後

2 消毒の実施要領は、別紙2によるものとする。

3 定期消毒を実施したときは、その旨を消毒実施記録簿(第8号様式)に記録し、患者等搬送用自動車内の見やすい場所に掲示しておくものとする。

(安全管理及び衛生)

第18条 患者等搬送用自動車及び積載資器材については、点検整備を確実に行い、清潔の保持に努めること。

2 乗務員の服装は、患者等搬送事業にふさわしいものとし、清潔の保持に努めること。

3 患者等の搬送に当たっては、患者等及び同乗者に対し、安全ベルトを装着させるなど、安全搬送の措置を講ずること。

(事業案内)

第19条 患者等搬送事業者は、患者等搬送事業に関する案内等に「緊急の業務」を行っていると住民に誤解を与えるような表現は避けること。

(応急手当)

第20条 患者等搬送事業者は、患者等搬送事業を行うときは、症状の悪化防止に万全の配慮を行うとともに、搬送途上において症状が悪化し、緊急やむを得ない場合は、必要な応急手当を実施するものとする。

(知識及び技術の維持管理)

第21条 患者等搬送事業者は、乗務員に対し、患者等の安全搬送に関する知識及び技術の向上を図るため、積極的に研修や訓練を実施しなければならない。なお、患者等搬送事業者は、その結果を訓練等実施記録簿(第9号様式)に記録し、保存するものとする。

(認定対象となる患者等搬送事業者)

第22条 認定対象となる患者等搬送事業者は、道路運送法(昭和26年法律第183号)に定める次に掲げる者とする。

(1) 一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けた者

(2) 一般貸切旅客自動車運送事業の許可を受けた者

(3) 特定旅客自動車運送事業の許可を受けた者

(4) 自家用有償旅客運送の登録を受けた者

(認定の申請)

第23条 患者等搬送事業の認定を受けようとする患者等搬送事業者は、患者等搬送事業認定(更新)申請書(第10号様式)に乗務員名簿(第11号様式)、患者等搬送用自動車届(第12号様式)前条に掲げる患者等搬送事業者であることを証明することができる書類及びその他必要な書類を添付し、消防長に認定を申請するものとする。

(認定の審査)

第24条 消防長は、認定基準(別紙3―1又は別紙3―2)に適合しているか認定審査基準表(第13号様式)により審査を行い、認定の可否を決定し、その結果を患者等搬送事業認定(不認定)結果通知書(第14号様式)により申請者に通知するものとする。

(認定証等の交付等)

第25条 消防長は、患者等搬送事業の認定事業者に対し、患者等搬送事業の認定証(第15号様式―1又は第15号様式―2)、患者等搬送事業者認定マーク(別図第1―1又は別図第1―2)及び患者等搬送用自動車認定マーク(別図第2―1又は別図第2―2)を交付するとともに、患者等搬送事業の認定事業者から認定証等受領書(第16号様式)を受け取るものとする。

2 消防長は、患者等搬送事業の認定証、患者等搬送事業者認定マーク、患者等搬送用自動車認定マーク(以下「認定証等」という。)を交付したときは、認定事業者台帳(第17号様式)を作成するものとする。

(認定の有効期間)

第26条 第24条に規定する認定をした場合の有効期間は、認定を受けた日の翌日から起算して5年とする。

(認定の更新)

第27条 第24条に規定する認定を受けた事業者は、認定の有効期間の満了後も引き続き認定を受けようとするときは、期間が満了する日の1か月前から満了する日までの間に消防長に更新を申請するものとする。

2 更新時の手続きは、認定時の手続きを準用するものとする。

(事業の休止等)

第28条 認定事業者は、患者等搬送事業の全部若しくは一部を休止、又は廃止したときは、患者等搬送事業休止(廃止)(第18号様式)により、速やかに消防長に届け出るものとする。

(事業内容の変更)

第29条 認定事業者は、第24条に規定する申請により認定を受けた内容を変更したときは、患者等搬送事業認定内容変更届(第19号様式)により、速やかに消防長に届け出るものとする。

(認定の失効)

第30条 次の各号のいずれかに該当するときは、認定はその効力を失うものとする。

(1) 道路運送法に定めるところにより、国土交通大臣の許可等が取り消され、又は失効したとき。

(2) 患者等搬送事業を廃止したとき。

(3) 認定の有効期間が満了したとき。

(認定事業者の責務)

第31条 認定事業者は、別紙4に定める遵守義務を誠実に履行しなければならない。

2 認定事業者は、患者等搬送事業における利用者の状況等を患者等搬送事業定例報告(第20号様式)により、月に1回、消防長に報告するものとする。

3 認定事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、特異事案報告書(第21号様式)により、速やかに消防長に報告するものとする。

(1) 患者等を搬送中に容態の変化があり、応急処置を実施したとき。

(2) 患者等を搬送中に容態の変化があり、救急自動車を要請したとき。

(3) 患者等搬送業務の遂行に支障を及ぼす重大な事故を発生させたとき。

(4) その他特異な事案を取り扱ったとき。

(認定事業者の調査)

第32条 消防長は、少なくとも年1回以上認定事業者に対し、この要綱の履行状況等について調査するものとする。

2 消防長は、第1項の規定による調査の結果から、不適当な事項があると認めたときは、認定基準等に適合するように指導するものとする。

(認定の取消し)

第33条 消防長は、次の各号のいずれかに該当するときは、認定を取り消すことができる。

(1) 認定基準に適合しなくなったとき。

(2) 別紙4に定める遵守義務を履行しないとき。

(3) 業務の遂行に当たって、重大な事故を発生させたとき。

(4) その他消防長が認定を取り消すべき事由があると認めるとき。

(認定の取消しの通知)

第34条 消防長は、前条の規定により認定を取り消したときは、認定事業者台帳を整理し、患者等搬送事業認定取消通知書(第22号様式)により認定事業者に通知するものとする。

(認定証等の返納)

第35条 認定事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、認定証等を消防長に返納しなければならない。

(1) 第30条の規定により認定を失効したとき。

(2) 第33条の規定により認定を取り消されたとき。

(3) 第37条の規定により認定証等の再交付を受けた後、亡失した認定証等を発見したとき。

(認定証等の返納請求)

第36条 消防長は、前条に規定する認定証等の返納が行われない場合は、患者等搬送事業認定証等返納請求書(第23号様式)により、認定証等を返納させるものとする。

2 消防長は、前条第1号又は第2号の規定により認定証等を返納させたときは、患者等搬送用自動車の車体に記載されている「久留米広域消防本部 認定」の表示を削除させるものとする。

(認定証等の再交付)

第37条 認定事業者は、認定証等を亡失し、又は滅失したときは、認定証等再交付申請書(第24号様式)を消防長に届け出て認定証等の再交付を受けることができるものとする。

2 消防長は、認定証等の再交付の申請を受けたときは、申請書の内容を審査のうえ、認定事業者台帳と照合し、支障がないと認められた場合、申請者に認定証等を再交付するものとする。

なお、消防長は、認定証等の再交付を行った場合、認定事業者台帳にその旨を記載するものとする。

(講習の実施)

第38条 消防長は、患者等搬送事業に必要な知識及び技術を乗務員に習得させるため、基礎講習及び定期講習を行うものとする。ただし、基礎講習については、他の消防長と共同で実施し、又は他の団体に委託して実施することができる。

2 基礎講習及び定期講習を行う場合は、実施要領の案内をする等の広報を実施のうえ、受講者を募集し、行うものとする。

3 消防長は、基礎講習及び定期講習を実施した場合、基礎講習修了者名簿(第25号様式)及び定期講習修了者名簿(第26号様式)を作成し、保存するものとする。

(共同による基礎講習の実施)

第39条 前条第1項の規定により共同で基礎講習を実施する場合は、消防長相互の連絡を密にして、実施日時、実施場所、その他必要な事項を定めなければならない。

2 消防長は、他の消防本部が共同で実施する基礎講習の講習受講申請書を受理した場合、講習を実施する消防長に当該申請書の写しを送付するものとする。

3 消防長は、基礎講習を共同で実施した場合、基礎講習修了者名簿の写しを他の消防長に送付するものとする。

4 基礎講習を実施するにあたり、共同で実施する消防長が相互に協力するものとする。

5 基礎講習を実施する消防長は、事務処理に支障が生じない場合は、他の消防長と協議して第2項及び第3項の手続きを省略することができる。

(補則)

第40条 この要綱の施行に関し必要な事項は、消防長が別に定める。

この告示は、令和3年4月1日から施行する。

(令和3年7月29日消本告示第3号)

(施行期日)

1 この告示は、令和3年8月1日から施行する。

(経過措置)

2 この告示による改正後の様式は、この告示の施行の日以後になされる届出等について適用し、同日前になされた届出等については、なお従前の例による。

3 この告示の施行の際現にあるこの告示による改正前の様式による用紙については、この告示の施行後においても当分の間、これを取り繕って使用することができる。

別表第1(第5条関係)

講習の実施基準等

種別

項目

患者等搬送乗務員基礎講習

患者等搬送乗務員定期講習

実施者

消防長

実施回数

2年に1回以上

2年に1回以上

講習内容

ア 患者の観察に関すること。

イ 応急処置に関すること。

ウ 搬送法及び患者等の管理に関すること。

エ 感染防止に関すること。

オ 消防機関との連携に関すること。

ア 患者の観察に関すること。

イ 応急処置に関すること。

ウ 搬送法及び患者等の管理に関すること。

講習時間

24時間

3時間

講師及び教材

実施者が定める。

消防長は、必要と認める場合は、講習内容及び講習時間を変更することができる。

別表第2(第7条関係)

消防機関が行う基礎講習を修了した者と同等以上の知識及び技能を有する者


分類

1

消防法施行規則第51条に定める救急業務に関する講習課程を修了した者

2

日本赤十字社の行う応急処置に関する講習課程を受けた者で、資格の有効期間内のもの。ただし、消防機関が行う基礎講習に不足する科目については、消防機関が行う講習を受講すること。

3

医師、保健師、看護師、准看護師、救急救命士、その他上記1及び2に掲げる者以上の知識及び技能を有すると消防長が認めた者

別表第3(第15条関係)

患者等搬送用自動車に積載する資器材

項目

資器材名

呼吸管理用資器材

バックバルブマスク ※2

ポケットマスク

保温・搬送用資器材

敷物 ※2

保温用毛布

担架

まくら ※2

創傷等保護用資器材

三角巾

ガーゼ

包帯

タオル

ばんそうこう

消毒用資器材(車両・資器材用)

噴霧消毒器

各種消毒薬

その他の資器材

はさみ

マスク

ピンセット ※2

手袋

膿盆汚物入れ

体温計等

AED ※1

備考

1 「※1」は各事業所の任意の積載とする。

2 「※2」は患者等搬送用自動車(車椅子専用)について、各事業者の任意の積載とする。

3 積載する資器材個数は、各事業者の任意とする。

別紙1(第16条関係)

患者等搬送用自動車の表示方法

1 患者等搬送用自動車

(1) 文字は、横書きとし、自動車の両側面及び後面に表示を行うこと。

(2) 「民間患者等搬送車」の文字の大きさは、縦横50ミリメートル以上とする。ただし、国土交通省令で定める患者等輸送車における表示がある場合は、この限りではない。

(3) 「久留米広域消防本部 認定」の表示は任意とし、表示する場合の文字の大きさは縦横50ミリメートル以下とする。

(4) 患者等搬送用自動車認定マークは、自動車後面の見やすい位置とする。

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別紙2(第17条関係)

消毒の実施要領

1 定期消毒

(1) 資器材

ア 消毒用薬剤により殺菌消毒を行うこと。

イ 使用頻度の少ない資器材等について行うこと。

(2) 車両

水洗い、清拭、消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒の手順により、車内全般にわたって綿密に行うとともに、毛布なども日光消毒等適当な消毒を行うこと。

2 使用後消毒

(1) 乗務員

搬送業務終了後、手指及び口腔内の消毒を、次により実施すること。

ア 手指の消毒は、前腕部を含めて水道水により行い、血液や汚物等の付着がある場合は、特に入念に洗浄した後、消毒用薬剤による殺菌消毒を行うものとする。

イ 口腔内の消毒は、手指を洗浄した後、うがい薬等により行うこと。

(2) 資器材

搬送業務終了後、水道水による洗浄や清拭を行った後、消毒用薬剤による殺菌消毒を行うこと。

(3) 車両

搬送業務終了後、汚染場所等を、水洗い、清拭、消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒の手順により行うこと。

水洗いを避けなければならない場合は、清拭と消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒を行うこと。また、特に血液や吐物等により汚染している箇所は、重点的に行うこと。

※ 定期消毒及び使用後消毒とも、実施者の手指を清潔にして行うこと。

別紙3―1(第24条関係)

認定基準

(ストレッチャー及び車椅子等を固定できる自動車による患者等搬送事業)

1 乗務員は、満18歳以上の者で適任証の交付を受けているものであること。

2 患者等搬送用自動車1台につき、原則として乗務員2名以上の運行体制がとれること。

3 患者搬送用自動車は、次に掲げる構造及び設備を有するものであること。

(1) 換気及び冷暖房の装置

(2) 乗務員が業務を実施するために必要なスペース

(3) ストレッチャー及び車椅子等を使用したまま固定できる構造

(4) 携帯が可能な通信機器等連絡に必要な設備

4 患者等搬送用自動車の車体には、患者等搬送用自動車である旨の表示を別紙1により行われていること。

5 患者等搬送用自動車は、サイレン又は赤色警告灯を装備するなど、救急自動車と紛らわしい外観を呈してないこと。

6 患者等搬送用自動車には、応急手当に必要な別表第3に掲げる資器材を備えること。

7 消毒実施記録簿が患者等搬送用自動車内の見やすい場所に表示されていること。

8 乗務員の服装は、患者搬送業務にふさわしいものとし、清潔さが保たれていること。

9 パンフレットその他これらに類するものに「緊急の業務」を行っていると住民等に誤解を与えるような表示をしていないこと。

10 道路運送法(昭和26年法律第183号)に定める国土交通大臣の免許を取得していること。

別紙3―2(第24条関係)

認定基準

(車椅子のみを固定できる自動車による患者等搬送事業)

1 乗務員は、満18歳以上の者で適任証の交付を受けているものであること。

2 患者等搬送用自動車(車椅子専用)1台につき、乗務員1名以上の運行体制がとれること。

3 患者等搬送用自動車(車椅子専用)は、次に掲げる構造及び設備を有するものであること。

(1) 換気及び冷暖房の装置

(2) 乗務員が業務を実施するために必要なスペース

(3) 車椅子を使用したまま固定できる構造

(4) 車椅子の乗降を容易にするための装置(スロープ、リフト等)

(5) 携帯が可能な通信機器等連絡に必要な設備

4 患者等搬送用自動車(車椅子専用)の車体には、患者等搬送用自動車である旨の表示を別紙1により行われていること。

5 患者等搬送用自動車(車椅子専用)は、サイレン又は赤色警告灯を装備するなど、救急自動車と紛らわしい外観を呈してないこと。

6 患者等搬送用自動車(車椅子専用)には、応急手当に必要な別表第3に掲げる資器材を備えること。

7 消毒実施記録簿が患者等搬送用自動車(車椅子専用)内の見やすい場所に表示されていること。

8 乗務員の服装は、患者搬送業務にふさわしいものとし、清潔さが保たれていること。

9 パンフレットその他これらに類するものに「緊急の業務」を行っていると住民等に誤解を与えるような表示をしていないこと。

10 道路運送法(昭和26年法律第183号)に定める国土交通大臣の免許を取得していること。

別紙4(第31条関係)

遵守義務

1 生命に危険があり、又は症状が悪化すると認められ、緊急に医療機関その他の場所に搬送しなければならない患者等は、搬送の対象にしないこと。

2 患者等の搬送業務は、症状の悪化防止に万全の配慮を行い、搬送途上において症状が悪化し緊急やむを得ない場合は、必要最小限度の応急手当を実施すること。

3 次の各号の一に該当した場合は、患者等のいる場所、状態、既往症、掛かりつけの医療機関を消防機関に通報し、救急自動車を要請すること。

(1) 患者等の搬送依頼時の内容、症状の聴取結果から緊急に医療機関に搬送することが必要であると判断した場合。なお、この場合は、併せて乗務員を派遣すること

(2) 患者等の搬送依頼があった場所に到着後、症状等から緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合

(3) 患者等の搬送途上において、症状が悪化し、緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合

4 乗務員は、搬送業務に従事するときは、適任証を携帯すること。

5 患者等搬送用自動車及び積載資器材については、点検整備を確実に行い、清潔の保持に努めること。

6 乗務員に対し、患者等の安全搬送に関する知識及び技術の向上に努めさせること。

7 乗務員には、2年に1回以上、患者等搬送乗務員定期講習を受講させること。

8 患者等搬送用自動車及び積載資器材の消毒が確実に実施されていること。

9 患者等搬送用自動車及び積載資器材の消毒は、次により行うこと。

ア 定期消毒 毎月1回以上

イ 使用後消毒 毎使用後

10 医師から消毒について特別に指示があった場合は、指示に基づいた消毒を行うこと。

11 患者等搬送中において、次の一に該当する事案を扱い、又は発生させたときは、消防長等に報告すること。

(1) 患者等を搬送中に容態変化があり、応急処置を実施した場合

(2) 患者等を搬送中に容態変化があり、救急隊を要請し又は当初予定した収容先以外の医療機関等に収容した場合

(3) 感染症、エイズ、B型肝炎等、他の患者等に強い影響を及ぼす患者を扱った場合(事後に判明した場合も含む。)

(4) 患者等を搬送中に交通事故等を発生させた場合で、救急隊を要請し又は当初予定していた収容先以外の医療機関に収容した場合

12 認定証等を亡失し、滅失し、汚損し、又は破損したときは、速やかに消防長に届け出ること。

13 患者等搬送事業認定申請書の内容を変更した場合は、消防長に届け出ること。

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久留米広域消防本部患者等搬送事業に対する指導及び認定に関する要綱

令和3年3月30日 消防本部告示第2号

(令和3年8月1日施行)

体系情報
第8編 防/第3章
沿革情報
令和3年3月30日 消防本部告示第2号
令和3年7月29日 消防本部告示第3号